梶山書店物語〈零〉
「すみません、警察の鷹野です。昨日の万引きの件で伺いました」

「あ、はい。
監視カメラのチェックですよね」

昨日、野良さんから渡された紙の電話番号の主だ。

「その前に男の子達に聞くと女の人がいたと聞きましてね」

あ、野良さんです。
野良さんの事は一切、口にしていない。

「バレないとでも思ったのか?」

鷹野さんの目は真っ直ぐに野良さんを見ている。

「何のことっすかね?」






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