梶山書店物語〈零〉
拍子抜けした話し方はするが、実際は忍海高に外の連中等をまとめあげるリーダーだったりする。

忍海高は昔は、もの凄く悪かったが理事長が変わってから一変したらしい。

昔は、どれだけ悪かったんだという話になる。

「ムイが遊んでくれないから暇で暇で」

首を左右に揺らしながら適当に取った旅行雑誌をペラペラと捲り出した。

「5時に終わるから」

「迎えに行くから待ってて」

「じゃあ、目立つから帰れ」

「ひっどーい!そうやって夫婦の仲に亀裂が入っちゃうんだぞ」





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