梶山書店物語〈零〉
「なに?長髪ちゃんの味方しちゃうわけ」

「味方とかじゃねぇだろ。
充分だろ」

縛られている縄をほどいてやったら慌てて逃げていった。

「追いかけますか?」

「ムイに怒られんのはヤだからね」

後ろでシロに耳打ちをしているのはシロの片腕であるタカシだ。

「お腹空いた」

何だか、この空気が嫌だから絶ちきるために場違いな発言をしてみる。

「奢っちゃうよ~」





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