梶山書店物語〈零〉
もしや、これは嫌われた。
伝える前に玉砕。

それだけは嫌だ…。

「永瀬さん?」

棚に手をつき屈み込んで落ち込んでいるところに好きな人の声が聞こえる。

「東雲さん!」

咄嗟に立ち上がり東雲さんの手を握り締めた。

どんどん頬が真っ赤になっていく東雲さんの瞳を真っ直ぐに見つめる。

東雲さんは急な事に目を真ん丸にして口をパクパクしてる。

可愛すぎるなー!

「東雲さん」

「な、なに…なんですか?」

ぐるぐるとさ迷ってる瞳。





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