梶山書店物語〈零〉
暑いときも寒い時も、ひたすら書店へと赴く。

それが、俺の仕事だから。

新刊や欠本など担当と話し合って「また、お願いします」と、笑顔で帰る。

印象は大事だからね。

「東雲さん?」

肩が、ビクッてなってる。
驚き過ぎて目が真ん丸になってるよ。

「梶山書店の東雲さんだよね」
口をパクパクさせて何かを言いたげな…どんどん顔が、ゆでダコみたいになっている。






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