。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
「普通だろ?」
「普通の親戚同士だったら、こんなことしない」
決して強い口調ではないのに、どこか威圧される。
何なんだ……こいつは…。
「二人は付き合ってるの?恋人同士?」
あたしは思わずメガネを睨み上げた。
そうだったらいいな、って思ったことは何度あったか。
「違げぇって言ってんだろ!!」
ダメだ
あたし、苛々してる。
こんなの八つ当たりなのに、止まらない。
だけどメガネも止まらない。
「だったら、何で許すのさ」
「許す、許さねぇって問題なのかよ!」
「そうだよ。朔羅さんは一途に琢磨さんのことを想ってたように見えたから、もっと身持ちが固いと思ってたよ」
さも幻滅だと言わんばかりに、メガネは大仰にため息を吐いた。
「あたしが軽いって言いたいのかよ!!」
思わずずいと一歩踏み出して、メガネを睨み上げた。
メガネは目を逸らすことなくあたしをまっすぐに見返してきた。
「違うよ。もっと自分を大事にしたら?って言いたいだけ」
あたしは肘を吊り上げた。