。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
マドンナは……
きれいで可愛くて、料理も上手で、ついでにラッピングもきれいで……
非の打ち所のない完璧な女の子だ。
あたしは……
口は悪いし、態度も悪いし、不器用で―――
全然女らしくない。
手に握ったケーキのラッピングがひどく滑稽なものに見えた。
こんなもの……
渡したって、マドンナのケーキをもらった後じゃ、嬉しくも何ともないよ。
あたしは音を立てずにその場をそっと立ち去った。
メガネが振り返って、
「朔羅さん……?」と囁いたのも気づかずに―――