。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
「ここまでこりゃ大丈夫だろ」
廊下の奥まったところ。
階段の影。
人通りはゼロ。
「朔羅さん……」
あたしの後ろでメガネが遠慮がちに口を開いた。
「あ?」
「いや……腕、痛いんだけど…」
腕?
あたしはそろりとメガネの右腕に視線を向ける。
んぎゃ!!
あたしいつの間にメガネの腕を握ってたんだ!?
「わ、悪り」
慌ててぱっと手を離す。
「いや、いいんだけど……」
メガネはちょっと俯いて、すぐにぱっと顔を上げた。
はにかんだような笑みを浮かべてる。
わっ
その笑顔は反則だって!
「朔羅さん、ありがとね」