。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。

あたしの言葉にメガネは目をぱちぱちさせた。


まるで子犬みたいなその視線に、あたしは思わずぱっと顔を逸らした。


まるで呪縛から解けたみたいに。


「良かったぁ。朔羅さんとこのままずっとギクシャクしたままだったらどぅしよって思ってたんだ」


「別に……それでもいいじゃんか。あたしたち別に恋人同士でも友達同士でもないんだし」


「良くないよ。僕は朔羅さんの従姉弟じゃないか」


戸籍上ではな。





「家族……じゃないか」


メガネがちょっと目を吊り上げて強く言った。


でも怒ってる風ではない。






家族……






「そうだったな……ごめん」




「ん」


メガネは短く頷くと、そっとあたしに近づいた。


おでこにメガネのキスが落ちる。






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