。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。


幻?


んなわけないよな…。だって声だって聞いたし。


もう昼じゃねぇけど、あたしは白昼夢でも見たんだろうか。


髪を乾かして化粧水を塗ると、あたしはパジャマの袖に手を通した。


そろりと出ると、廊下はしんと静まり返っている。


う~ん……やっぱ幻だったんだろうか。





おっと、いけね。


使用中の札を戻しとかないと…なんて考えて、札に手を触れあたしは首を捻った。


確かに札は今“使用中”になっている。





メガネがこれを見落とすなんてことないだろうし、やっぱあれは幻だったのか~


変な声出してすまなかったな。


心の中で野郎共に謝ると、「なぁんだ♪」と言いながらスキップをした。


「あたしが見たのはMA BO RO SI☆」


変な歌を歌いながら、台所へ向かうと、メガネがダイニングテーブルの椅子に腰掛けて、お茶を飲んでいた。







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