。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
「朔羅さん!!」
メガネが慌ててあたしの背中を支える。
「だ、大丈夫?そんなにショックだった?」
ショックもなにも……
「やっぱお嫁に行けねぇ―――」
あたしはメガネに支えられたまま叫んだ。
「何だ、そんなこと心配してたの?大丈夫だって。見たの背中だし。お嫁に行けないんなら僕のお嫁さんになればいいじゃないか」
メガネはマイペースにくすくす笑ってる。
「な…!何言ってんだよ!!誰がお前の嫁なんかにっ!!」
てかお前は女に興味がないんじゃないかよ!
あたしはメガネの腕を乱暴に振りほどくと、よろける足取りで何とか立ち上がった。
「ていうか、朔羅さんの背中って真っ白できれいだね」
「はぁあ!!!?」
何言い出すんだ、こいつは!!てかしっかり見てんじゃねぇか!
「極道の娘さんだから、背中に刺青でもあるのかと思ったけど」
メガネはちょっと考えるように、遠くを見た。
「あたしゃただの女子高生だよ!んなもん背中に背負えるかっ!」
「そう?」
メガネは柔らかくにこっと笑った。
う゛
だから、その笑顔は反則だって!
何でも許せちゃう気がするから。