。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
「……で」
あたしは俯きながら何とか言葉を振り絞った。
「え?何?」キモ金髪野郎が能天気に返事を返した。
「あたしに触らないでっ!って言ってるんです!!」
思い切り振り向くと、力強くその手を振り払った。
キモ金髪野郎はもちろんのこと、リコもびっくりしたように目を開いて固まっている。
大声を出したからかな?
登校していた周りの生徒たちも何事か足を止める。
震えが……
止まらない。
あたしは胸の前で両手を組み合わせると、心臓の辺りをぎゅっと握った。
全身が強張って、歩くことも顔を上げることもできない。
怖い
怖い
怖い――――
「朔羅さん!!」
ふわりと肩を抱かれて、あたしはようやく顔を上げることができた。