。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
「川上さん、朔……龍崎さん体調が悪いみたいだ。保健室、連れてってくれる?」
メガネの声がする。
「う、うん。分かった!」
リコの緊迫した声が頷くのも聞こえた。
メガネの……
腕や手は温かくて、全然嫌じゃなかった。怖くもなかった。
「少し休んできなよ。先生には上手く言っておくから」
メガネの……
声は“あいつ”とは違う。
温かくて、優しい。
叔父貴のくすぐるような低い声と、酷く似ている。
安心する。
大丈夫な気がする。
でも、メガネはあたしの過去を知ったら、きっと軽蔑する。
メガネはいつでもあたしを助けてくれたけど、助けたいとは思わなくなる。
ダッテアタシハ汚レテイルカラ
ドス黒イ血ノ色ニ染マッテイルカラ