。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。

結局2限目まであたしは保健室のベッドで過ごし、その後は何とか授業を受けることになった。


教室に帰ったら、事情を聞いた千里が心配してあれこれ気を遣ってくれたっけ?


メガネはあたしの不調を何も問わず、何事も無かったかのように接してきた。


それがありがたかった。


変に勘ぐられるのは、嫌だったから。


何とか一日の授業を終えると、あたしはリコと帰った。


リコは最後まで心配してくれてたけど、あたしはわけを話すことができなかった。


リコはそれでもしつこく問いただすことはしなかった。あたしを元気付けるためか妙にハイテンションで、あれこれ楽しい話題を引っ張りだしてきては、あたしを笑わかそうとしてくれている。


リコ……ごめんね。


でも大好きだよ。


心の中で謝りながら、あたしはとぼとぼと家路についた。


いつもどおり夕食を作って、組のもんと騒ぎながら食事をする。


いつもどおりの日常だ。







だけど隣の席に、メガネの姿はなかった。





< 163 / 558 >

この作品をシェア

pagetop