。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。

夜の11時を過ぎてもメガネは帰ってこなかった。


あたしは風呂も入らず、メガネの帰りを待っていた。


「遅い!あいつ何やってんだ?遅くなるなら連絡しろっていったのにっ」


「年頃の高校生ですからね。友達とでも遊んでるんじゃないですか?」


と蠍座キョウスケが気にしていないようにさらりと言った。


「友達……」


ってあいつ、誰と仲が良かったっけ??


いっつも女子に囲まれてるから仲が良い男子なんて知らねぇや。


千里とは……たまに会話してるみたいだけど。


またキモ金髪野郎にとっ捕まったりしてないだろうな…



そんな心配をしながらも苛々帰りを待っていると、


「ただいま戻りました~」


と呑気な声がして、玄関の引き戸が開いた。




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