。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
緊張度120%
あたしが、じゃなくて組のもんが。
居間の長いちゃぶだいにずらりと勢ぞろいしている。
寝てたもんも起きだして来た始末だ。
こんな光景食事以外で見たことがねぇ。
「「「ご苦労様です、会長!!!」」」
声を揃えてみんなが頭を下げた。
う~ん。さっすが叔父貴。
貫禄が生半端じゃねぇ。
そこにいるだけで、いつもは騒がしい組の連中を黙らせちまうんだから。
「ご苦労。特に変わりはねぇか?マサ」
「へ、へいっ!何にもございやせん!!」
マサが背筋をぴしっと正して、勢い込んだ。
「そうか」
叔父貴はそう言って出された茶を一口飲んだ。
蠍座キョウスケが出した日本茶だ。
「ん!?」
お茶を飲みながら叔父貴が顔をしかめた。
一同が強張った顔を更に緊張したように引きつらせる。
「キョ、キョウスケ、おめぇ会長にお出しした茶に何かいれたんじぇねぇか!!」
タクが一番向こう側にいるキョウスケを睨んだ。
「別になにも。普通に淹れましたよ」
うぉおお、キョウスケ!叔父貴のいる前で何でお前はいつもどおりなんだよっ!
「……旨いな」
叔父貴がぼそりと呟いた。
一同が分かりやすくほっと安堵する。
キョウスケ……こいつもあなどれねぇ。