。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
そう言う……こと。
あたしも始めてことの全容を知らされたよ。
「……何だ、縄張り荒らしじゃなかったんだな」
あたしがぽつりと漏らすと、叔父貴は険しくしていた顔を急に緩めた。
ちょっと笑うと、あたしの頭をぽんぽんと軽く叩く。
「そういうことだ。虎間兄弟たぁ凶悪で残忍と知られてるが、理由がない喧嘩をしない。
筋の通った奴だ。俺が保証する」
叔父貴の言葉は……不思議だ。
叔父貴が言うと、ホントにそうなんだって、みんな納得できるからだ。
その証拠に、荒くれたっていた場がしんと静まり返った。
「盃を交わす日取りはまだ先になりそうだが、それまで…いや、それからも龍崎組を始めとする他の組も、組織体制は変わらない。
おめぇらは青龍の看板を背負っていることを忘れるな」
「「「へいっ!!!」」」
野郎共の声が響き、全員が同じタイミングで頭を下げた。
これが……
青龍のトップに立つ者。
いや、日本のトップに立つ
黄龍の威厳。
誰もがその姿に平伏し、誰もがその力に跪く。
叔父貴にはそれだけのカリスマ性がある。
美しく、猛々しい。
唯一無二の存在。
叔父貴はそんな男だ―――