。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
「誰だ!」
中から突如襖が開いて、あたしは思わず一歩後退した。
「……朔羅?」
叔父貴がびっくりしたように目を開いている。
「あ、ごめん。起こしちまった?」
あたしは躊躇いながらも聞いた。
「いや。まだ寝てねぇよ。どした?」
「ん……ちょっとね…」
あたしは俯いた。
さっきの風呂は別に覗いたわけじゃねぇよ。そう言いたかったけど言葉は出てこなかった。
ずっともんもんと考え込んでたことなのに、いざ叔父貴を前にすると誤解を解くどころか、言葉も浮かんでこない。
「何だ?独りで寂しくなったか?」
あたしは俯いたまま、答えられず口を噤んだ。
すると叔父貴は何かに納得したかのように、手をぽんと打った。
「……あ、そうか…。あれだ。夜這いに来たんだな?」
よ、夜這い―――!!!