。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
「そ、そんなことっ…」
してぇよ。
あたしは顔を赤くして思わず顔を背けた。
「ははっ、冗談だ。まぁ入れよ。そこじゃ風邪引くぞ?」
「もう六月だ。風邪なんて引かねぇよ」
あたしは何だか気恥ずかしくなってそっけなく答えた。
「女の子は体を冷やしちゃいけない。入れよ」
叔父貴はあたしの腕を取ると、いささか強引と思われる力であたしを引っ張った。
「わっ」
声を上げて、叔父貴の胸の中に収まる。
きれいな筋肉のついた厚い胸板。
叔父貴の体温が、叔父貴の鼓動が……間近で感じる。
叔父貴はあたしの背中に腕を回すと、きゅっとあたしを抱きしめた。
ドキっ
あたしの心臓が大きく跳ね上がった。
「お、叔父貴…あのさっ」
緊張し過ぎて声が引っくり返った。
わぁ!かっこわりぃ。
でも叔父貴は気にしてない様子だ。
叔父貴は……この通りの見てくれだし、きっともてるだろう。
今までこうやって叔父貴に抱きしめられた女は一体どれぐらいいるんだろう。
あたしなんてまだ子供で、きっとカウントされやしないだろう。
そんなことを考えると、急に悲しくなってきた。
「お、叔父貴…苦しい」
あたしは言い訳すると、叔父貴をそっと押しやった。