。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
「なぁ琢磨さんって女に贈り物するときって何あげんの?」
ふいに戒が聞いてきた。
「は?」
「だって俺女にプレゼントしたことってないもん。よくプレゼントは貰うけど」
嫌味ったらしく、にこにこ笑う戒。
できればこんなクソガキ今すぐにでも東京湾に沈めたい。
いけねぇ。平常心…平常心……と。
「……まぁその時々だな。香水とか、アクセサリーだとか、着物だとか、車だとか、マンションだとか…」
「っておいおいおいおい!」
途中で戒が突っ込みを入れてきた。
「あんたの次元で物を言うなよ。朔羅が車とかマンションとか貰って喜ぶタマか?ったく、これだから金持ってる大人は…」
ちょっと苦々しげに顔を歪める。
「おめぇが聞くから答えただけだろ!?」
またも俺は戒の胸ぐらを掴もうと思ったとき……
「あのぉ…」
二人組みの女がおずおずと声を掛けてきた。
大学生ぐらいだろうか。朔羅や戒よりもちょっと年上な感じがした。
化粧や服装が派手な感じだ。キャバ嬢っぽい。
「何ですか?」
戒がにっこり微笑む。天使みたいな微笑みだ。
か…変わり身の早い奴。
俺が妙なところで感心してると、
「兄弟?仲いいね~」と二人組みの一人が親しげに声を出した。
「いえ。親子です♪」
戒もにこにこ答えてる。
おい…何真面目に答えてるんだよ。
「「え!?親子?」」
女たちがびっくりしたように口を開けた。