。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
「それにさっ。あいつら揃って野球は阪神だとかぬかすんだぜ?東京もんだったら巨人だよなぁ。阪神ちゃ虎だぜ!?虎っ!縁起悪いっちゃありゃしねぇ」
そうだ、そうだ!とまたも同意の声。
茶を飲んでいた叔父貴はブーっと吹きだしそうになっていた。
「叔父貴?」
びっくりしてあたしは叔父貴を見た。
叔父貴のきれいに吊り上がった眉が今度ははっきりとぴくりと動いたのを見逃さなかった。
「何動揺してんだよ~」
あたしは思わず笑った。変な叔父貴。
「叔父貴はどこだっけ?やっぱ巨人だよなぁ」
と言ってにこにこ顔で叔父貴を見る。当然“巨人ファン”って返って来ると思ってた。
「俺ぁ中日ドラゴンズだ」
気を取り直した叔父貴はすまし顔で味噌汁をすすった。
「へぇ、初めて聞いた。叔父貴って中日ファンだったんだ~」
そう言い終えて気付いた。
中日ドラゴンズ=龍
「ぷっ☆」
あたしは思わず吹き出した。
「何だよ?」
叔父貴が怪訝そうにちょっとあたしを睨む。
「叔父貴って可愛い☆」
ゲホッゴホッ!!
今度は味噌汁を喉に詰まらせたのか、叔父貴は盛大にむせこんだ。