。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。


「朔羅、お前これから出かけるんだろ?送ってってやるよ」


歯を磨いて、顔を洗いちょっと髪をセットして昨日のスーツに着替え終えた叔父貴があたしの頭を撫でながら口を開いた。


「え?いいよぉ。そんな遠くないし」


ても電車で20分はかかるんだよね。車だったら楽だけど…でも、これ以上叔父貴をあたしが連れまわすわけにも行かない。


何て言ったって叔父貴は“会長様”でもあるわけで。


「大人の申し出は素直に受け取っておけ。おい、マサっ。車を玄関につけな」


叔父貴は有無を言わさず、マサに車のキーを投げて寄越した。


「へい」


マサが慌てて走っていく。


「叔父貴、ありがとな」


「いいよ。可愛いお姫様の為だ。多少の寄り道ぐらいどうってことない」


お姫様……って言われるのは嬉しいんだけど…


車で送ってくなんて、召使いみたいじゃないか。


あたしにとって叔父貴は王子様がいいのに。


ちょっとふてくされるように唇を尖らせてると、


「何だ?気に入らなかったか?」と叔父貴が慌てて腰を折ると、あたしを覗き込んだ。


「ううん…そんなんじゃない」


正直顔を近づけられると、ドキリとしてしまう。


でも叔父貴はあたしのそんな緊張知らずに、あたしの両頬を手で包み込む。


「せっかく可愛いかっこして、かわいい顔してるのに、そんな膨れ面だったら台無しだぞ?」


可愛いかっこ?


「え?」


あたしは思わず顔を上げた。


「だって叔父貴スカートが短すぎだって…」


「ああ、そりゃあれだな。お前のそんな露出した姿を他の野郎に見せたくないってことだ」




キャ~~~!!!



叔父貴の甘い言葉にあたしを頬を真っ赤にした。


やっぱ大好きだ!!!!







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