。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
「ん~雰囲気とかやっぱ大事じゃない?何となく流れでそうなって、別に嫌な奴じゃなきゃいいかなって気もするんだ」
リコはちょっと考えるようにして小首を傾げた。
「まぁ朔羅は潔癖だから、そうゆうの許せないと思うけど」
リコの言葉にあたしは顔をばっと上げた。
違うよ……
あたしはリコが思うような女じゃない。
あたしは―――……
汚れてる。
「朔羅……?」
リコが不思議そうに目をぱちぱちさせてる。
「ごめん!あたし変なこと言った?」
ううん……全然リコは悪くない……
いけないのはあたし。
だめなのはあたし。
あたしの手は血で真っ赤に汚れてる。
あの日“あの男”を殺したときの血の臭いが今でも残ってる。
叔父貴がくれた香水でごまかしても…………
纏わりつく死臭が消えないんだよ。