。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
「あ…まぁあれだね?うちら学校ではあんまりこういう話しないから、結構楽しいね」
リコはあたしに気遣ってわざと明るい声で言った。
「うん……」
あたしも精一杯リコに笑顔で応える。
目頭のすぐ近くまできていた涙が、ふっと引っ込んだ。
「お菓子食べよ☆お母さんが今日朔羅が来るっていったら張り切って、隣町まで買いに行ったんだ~」
「そ、それなら味わって食べないと」
あたしは皿に並べられたおいしそうなクッキーに手を伸ばした。
チャラリ~♪
着メロが流れてあたしとリコはびっくりして顔を見合わせた。
リコがぶんぶん首を振って「あたしじゃない」という顔をした。
いちいち確かめるまでもない。
「誰だよ!着メロを勝手に極妻にしやがったのはっ!タクだな!あいつしかいねぇ。こんな酔狂なことをするやつぁ」
怒りながらケータイを取り出す。
向かい側でリコがびっくりしたように目をぱちぱちさせてる。
しまった!つい素が出ちまった!!
「あ……あははははは…」
あたしはぎこちなく笑ってごまかした。
着メロはすぐに消えた。どうやらメール受信の音だったみたい。
「あのさ……ずっと気になってたけど、朔羅って誰と住んでるの?」