。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
「え??」
「朔羅って一人っ子でしょ?お父さんお母さんも亡くなってるって言ってたよね」
「え?…うん」
「ってことは一人で住んでるってこと?その割には賑やかそうな感じだけど」
リコ!!鋭いな……
「あ~…親戚の人?かな?あはは……」
あたしは笑ってごまかした。
言えねぇ!実家が極道一家なんて。
しかもリコの好きなメガネも一緒に住んでるって言ったら、卒倒しちまうかも。
「ねぇ、そう言えばあたし朔羅んち行ったことないんだよね。今度行ってもいい?」
「だ、だめ!!」
あたしは思わず声を張り上げた。
リコがびっくりした顔で目をぱちぱちさせている。
あたしの剣幕に押されてか、若干体が後退してるし。
「いや…あの…うち古いし、汚いんだ。ほらっ!リコんちみたいに可愛いおうちでもないし、自慢できるもんでもないんだよね」
「そ、そう…?」
リコはそれでも納得行かないように眉をしかめてる。
「あ。このクッキーおいしいね☆」
あたしはお菓子をつまんで話題を変えた。
「朔羅、それポテチ……」
リコに指摘され、あたしは指につまんだ菓子を見た。
「あ、あははは……間違えちゃった」
リコは「む~」と唸ると、あたしをじっと覗き込んだ。
う゛
「なんか朔羅って謎が多いよね~」
「そ、そうかな?ふつーだと思うよ?」
声が引っくり返らないようにあたしは平静を保つのが精一杯だった。