。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
だけどメガネは全く怯む様子がない。
それどころか、にっこりと……
いや、にやりと、いっそ不敵とも言える笑顔を浮かべた。
色素の薄いビー玉のような目に一瞬光が宿った……ように見えた。
な!なんだこいつ……
「朔羅さん、いい香りするね。外じゃないのに、桜の香りだ。香水?」
あ?あぁ何だそのことか。
「ゲランのチェリーブロッサムって香水だよ。去年の誕生日に叔父貴からもらったんだ」
「チェリーブロッサム」
メガネは何か考えるように小首をかしげ口の中で復唱した。
「いい香りだね。朔羅さんにぴったりだ」
にこっとまた柔らかい笑顔に戻る。
ホントに……
何だよ。こいつは?