。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。

―――


その夜は眠れなかった。


いくら広いとは言え、ほとんど見ず知らずの野郎が一つ屋根の下にいるからか?


いや、あいつが何かしてこようとしても応戦(とういか返り討ち)する自信はある。


何ていうか……


得体の知れない何かが、あたしも知らないところでゆっくりと、ゆっくりと侵食してきている。


そんな感じだ。


それがあたしにとってプラスなのか、青龍会を脅かすほどの脅威なのか―――


まだ分からない。





あたしだって好き好んで、やくざ一家にいるわけじゃない。


できれば普通の……どこにでもいる女子高生の生活をしてみたい。


普通に勉強して、普通に遊んで、普通に―――恋をしたい。




だけど、あたしの好きな人は






普通の人じゃないから。





叔父貴―――いや、琢磨……




あたしのこの想いが届く日は……



いつか来るのかな……








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