。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
予想外の展開にあたしは驚き…ってか、セミの抜け殻にびっくりして
足を滑らせた。
「「わっ!!」」
あたしとメガネの声が重なった。
メガネを真っ逆さまに突き落とすはずがあたしがまっさかさまだ。
だけど…
フワリ
柔軟剤の香りがして、目の前が真っ暗になった。
力強い腕の力。制服の上から触れるきれいな筋肉……
いつか虎間に背後から抱き寄せられたあの感覚に―――ひどく似ていた。
「ふ~セーフ…危なかったね、朔羅さん。大丈夫??」
メガネの声であたしは顔を上げた。
メガネに………抱きとめられてる!!
「だ!大丈夫だっ!!」
慌ててメガネを押しのけると、あたしはドキドキと高鳴った心臓を抑えた。
あ…あたし、どうしちゃったの!?
だってメガネの姿が虎間に重なって―――
虎間を思い出すと、心臓がドキドキする。
しっ!!心臓が―――壊れたぁ―――!!!
結局のところ
作戦其の弐は失敗に終わったわけだが。