。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
鴇田が会長室から出て行くのをきっちり見届けると、
バン!
俺は龍崎の会長机に例の白い封書を叩き付けた。
「……これは…」
龍崎が目を開いて、封書と俺との間で視線をいったりきたりさせている。
「朔羅が持ってたぜ。危うくバレるところだったけど、何とか言い訳して取り返した。ったく、しっかりしろよ。迂闊なことするんじゃねぇ」
「これを……朔羅が…」
「安心しな。あいつぁ何にも気付いてねぇよ」
ってか単にCANCER CENTERの意味が分からなかったってだけで…
「あいつがバカで助かった」
ふうと小さくため息を漏らして腕を組む。
「貴様!朔羅をバカ呼ばわりするな!!」
龍崎がドスを利かせた声を上げて、勢い込んだ。
「バカな子ほど可愛いって言うじゃん。ま、幸いにもあいつは今そのことをすっかり忘れて他のことに夢中だけどな……」
「他のこと?」
俺は腕を解くと、ちょっと首を傾けて上目遣いで龍崎を見た。
龍崎が一瞬怪訝な表情を浮かべてたじろぐ。
ひるんだところですかさずにっこり笑顔。
秘儀!!
無邪気スマイルだっ。
「えへっ?もしかして俺の正体バレちゃったかも~♪」