。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。

ったく、何であたしがこいつらと……


どうせ行くならリコと二人か千里も交えての三人が良かったのに……


あたしは前を歩くリコとメガネを恨みがましく睨んだ。


「はぁ俺だって朔羅と二人が良かったのに」


とこっちも不服顔の千里。


「しょうがねぇよ。こうなったらパフェをしっかり味わってやる!」


あたしは小さく拳を握った。





駅前のファミレスは高校生や大学生で賑わっていた。


でもすんなりと四人掛けのボックス席へ通される。


テーブルに最も近かったあたしは思わず悩んだ。


どこへ座るべき…?


そう思って躊躇っていると、


「ほら。あとがつかえてるから座って?」と軽くメガネに背を押される。


あたしはよろけるように窓際の奥の席へなんとか座った。


その隣にメガネがすっと座る。


ちょっ!なんでお前があたしの隣!!?


「朔羅ずる~い。あたし龍崎くんの隣が良かったのにぃ」


と不服顔のリコが頬を膨らませてる。


てか、リコ。あんたその発言大胆過ぎ!


「でも、まん前の方が顔みて喋れるよ?」


メガネがにっこり柔らかいスマイルを浮かべてリコを見た。


「そ!そうだよねっ!」



リコが恥ずかしそうに俯く。




メガネ……


こいつ何気に女子が喜ぶ言葉を知ってやがる。





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