。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
「朔羅―――、何?こいつを助けたいの?」
あたしは頷いた。
「やめて下さい!龍崎くんは何も関係ないじゃないですか!!」
「さ、朔羅……」
リコが泣きながら不安そうにあたしを見上げる。
「関係ない?そんなことないぜ?こいつはお前の周りをうろちょろしてるんだ。それともお前はこいつのことが好きなの?」
「違います!!」
あたしは声を張り上げた。
ぐったりしたメガネが苦しそうに目を開ける。
「じゃぁこいつがお前のこと好きなんだ」
「それも違います!」
「気付いてないだけだよ。お前、三年の中でもかなり人気だからなぁ。狙ってる野郎が結構いるんだぜ?」
え゛?それは初耳だ。
てか、今はそんなこと思ってる場合じゃない。
「り、龍崎くんとリコと千里は関係ないじゃないですか!用があるのはあたしだけでしょ!!」
あたしは緊張した面持ちでリコ、そして両脇を抱えられているメガネ、それから倒れている千里を順に見た。
「だからその三人は解放してあげてください!」
三人が居なくなりゃ、こっちのもんだ。
少々人数が多いが、倒せない数でもない。
三人を何とかしなきゃ―――!!!