。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。

「おはよ♪朔羅ちゃん……こいつは?」


キモ金髪野郎はあたしの隣で歩いているメガネをちょっと不審そうにじろりと見た。


って言うか馴れ馴れしく名前呼ぶなよ。


「クラスメイト。そこで一緒になったんです」


あたしは目一杯の愛想笑いを浮かべた。


「朔羅ちゃんの彼氏?」


「まさか!ただのクラスメイトです」


メガネはちょっと眉をぴくりと動かしただけで、何も言わなかった。


何も言うなよ。ってオーラをあたしが出してたからかな。


「そっか。ま、いいや。ところで朔羅ちゃん、いつになったら俺と付き合ってくれるの?


俺、朔羅ちゃんを退屈させないよ?」


いや、退屈とかそういう問題じゃねぇって……


「気持ちはありがたいんですが、あたし……好きな人がいるんで…」


これはホントのことだ。


「でも付き合ってないんだろ?長いじゃん、片思い。相手にされてないって。そんな薄情な奴忘れて俺にしとけよ」


うっさい!あんたに言われなくてもわかってるっつーの。


あたしの好きな人は、


こんなキモ金髪野郎やメガネよりも、もっとずっと大人で優しくて、強い人。


手が届かないなんて分かってる。








「相手にされてないって、何であなたに分かるんですか?」



あたしとキモ金髪野郎の会話を黙って聞いていたメガネがのんびりと口を開いた。






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