。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
「な!!?」
あたしは目をみはった。
その黒い物体は大きなバイクで、きれいに着地するとその流れで野郎どもを3人ほど轢いて蹴散らせた。
黒い革ジャンに黒いヘルメット。
「何もん!?こいつらの仲間か!!?」
あたしが驚きの声を上げると、
「おっせぇよ」
と戒がのんびりと言った。
バイクに乗った、たぶん男だと思うけど……その人物は黒光りするヘルメットをゆっくりとした動作で外した。
そのヘルメットの下の顔を見てあたしは口を開けた。
「き、キョウスケェ!!?」
「遅くなってすみません、戒さん」
“戒さん”ってこいつらどういう仲!!?
「てめぇなにもんだよ!!!」
男どもがキョウスケ目掛けて5人程で、掛かっていった。
「キョウスケ!!」
あたしは叫んでいた。
だってあいつ、見るからに弱そう…………
だけどキョウスケはあたしの予想に反して―――
「俺のマシンに触るンじゃねぇ!!」
と聞いたこともないような低い声で一喝し、ヘルメットを武器にぐわっと横一線腕を振る。ヘルメットが命中して男どもが次々に倒れていった。
こいつも……
強えぇ。