。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。

正体!?



「どういうことでぃ!!」


あたしはウーロン茶のグラスをテーブルに叩き付けた。


ここは近くにあったカラオケボックスの一室。


家、でなんかこんな話できやしねぇし、外でなんかもっての他。


それにあちこちに傷を作っている戒を連れ歩くと、色々勘ぐられそうだからな。


話をしに来たわけだから当然曲なんて入れてない。


画面にはカラオケの広告CMが虚しく流れているだけだ。


「何から説明すりゃいいんだ?」と戒はソファに片足を乗せ、面倒くさそうにあさっての方を見ている。


「って言うかお前ホントにあのメガネなのかよ!?違い過ぎだ!!ってか声!声も違うじゃねぇか!!」


「あ~これ?」


めんどくさそうに戒は耳をほじほじ。


こいつぁ!!


「こっちが地。いつものいい子ちゃんは演技ってわけ」


めんどくさそうに説明をしたけど、何か閃いたのか顔をこっちに向けてくる。


くりんと振り向いた顔にはあのメガネの笑顔が浮かんでいた。


「朔羅さんはこっちの僕の方がいい?」


う゛


この笑顔に弱いんだよね、あたし。それに声も多少低いけど、優しくて。


こっちもまぁそれなりに悪い気はしないけど、


独特のあの低いくすぐるようなセクシーな声……


あたしはどっちかって言うとそっちの方が好き…………


って……


「そんなんどっちでもいいわ~~~!!」


あたしはテーブルをひっくり返しそうな勢いで怒鳴った。


こいつマジで声優になれるんじゃねぇの??


ってかこいつっ!!




二重人格っ!!!!







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