。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
……!?
「な、何だよお前は!?」
キモ金髪野郎が声のトーンを落として、メガネを睨んだ。
でも全然怖かねぇけど。
「がんばってる人に向かって、諦めろとか平気で言えちゃう人ってその人のこと大切に思ってない証拠だよ。
僕なら大切な人だったら、それがどんなに辛いことでもがんばれって後押しするよ」
メガネ……
「な、何だよ!てめぇは!?」
キモ金髪野郎の凄みも聞かずにメガネはあたしの腕をとった。
「朔羅さん、行こう」
え?
どこへ?なんて問いかける暇もない。
メガネはあたしの腕を掴みながら、さっさと歩き出した。
思いのほか、力強い手だった。
振りほどくことができない。
それは力のせいか。
それとも何か違う理由か……
何だか分からなかったけど、確かなことはメガネの言葉にあたしが救われたってことだ。
あたしの気持ちがほんのちょっと楽になったってこと。