。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。


戒の顔が迫ってきて…


ってかこいつ、まじまじと見るとやっぱかなりのイケメンって言うか……


澄んだ琥珀色の瞳の中に小さな光が宿って、戒の目が金色に光って見えた。


以前見たときはきれいだな、って思ったけど……


今は


獲物を捕らえる虎の目にしか見えん!!




「てめっ!これ以上迫るな!お前はキョウスケとデキてんだろ??」


もう言ってること滅茶苦茶。


でも、前にキョウスケをキスしてたのを目撃したんだもん。


「ああ…あれ?」


戒は面倒くさそうに眉を吊り上げた。


「お前があんまり探りいれっから、ちょっと協力してもらっただけだよ。俺は正真正銘のストレート。


女が好きな健康男児だ」


そう言い切ると今度こそという感じで迫ってくる。



も、もうダメ!!






ドカッ!





避けきれないと判断したあたしは最終手段に出た。


ふぅ。この手だけは使いたかなかったぜ……





「~~~―――…!!!!」







声にならない叫び声を上げ、戒は体を丸めてその場にうずくまった。


その隙にあたしは戒の下から這い出ると、壁にへばりついた。








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