。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。

「はぁ。よろしく……」


あたしは曖昧に返事を返した。


「俺!俺はね、C組だった山田!よろしく、龍崎さん♪」


「よ、よろしく」


「俺は…」


「俺は!」


いつの間にかあたしの周りには男子がいっぱい。


わ゛~~~!!!!近寄んなっ!!


同じ年代の男子って何か苦手なんだよ。


男子の群れの向こう側にリコの姿を発見して、あたしは手を伸ばした。


「リコ!!」


「朔羅、大丈夫?」


リコはあたしを手招きすると、自分の方へ引き寄せてくれた。


男子たちは諦めたのか、わらわらと散っていく。


「相変わらずのもてっぷりねぇ」


リコが呆れたようにため息を吐く。




別に……


もてたくモテてるわけじゃねぇよ。


ていうか、あれは「モテてる」ってことになるのか??


新手の嫌がらせじゃねぇの?


「大体、あたしのどこがいいわけ?」


そこんとこ、マジで教えてほしい。


「ん~……やっぱ可愛いから?朔羅はいかにも儚げな美少女って感じだもん。あたしなんて男勝りだし、朔羅がうらやましいよ」




いやいやいや……



誰が儚げな美少女だって?誰が可愛いって??


みんな目ん玉腐ってンよ。






ホントのあたしを知ったら、みんなどん引きするに決まってる。







< 32 / 558 >

この作品をシェア

pagetop