。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
「はぁ。よろしく……」
あたしは曖昧に返事を返した。
「俺!俺はね、C組だった山田!よろしく、龍崎さん♪」
「よ、よろしく」
「俺は…」
「俺は!」
いつの間にかあたしの周りには男子がいっぱい。
わ゛~~~!!!!近寄んなっ!!
同じ年代の男子って何か苦手なんだよ。
男子の群れの向こう側にリコの姿を発見して、あたしは手を伸ばした。
「リコ!!」
「朔羅、大丈夫?」
リコはあたしを手招きすると、自分の方へ引き寄せてくれた。
男子たちは諦めたのか、わらわらと散っていく。
「相変わらずのもてっぷりねぇ」
リコが呆れたようにため息を吐く。
別に……
もてたくモテてるわけじゃねぇよ。
ていうか、あれは「モテてる」ってことになるのか??
新手の嫌がらせじゃねぇの?
「大体、あたしのどこがいいわけ?」
そこんとこ、マジで教えてほしい。
「ん~……やっぱ可愛いから?朔羅はいかにも儚げな美少女って感じだもん。あたしなんて男勝りだし、朔羅がうらやましいよ」
いやいやいや……
誰が儚げな美少女だって?誰が可愛いって??
みんな目ん玉腐ってンよ。
ホントのあたしを知ったら、みんなどん引きするに決まってる。