。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
「最初のきっかけは、まぁ単に顔が好みだった。ってか兄弟みんな好みが似てンだよな」
忌々しそうに戒が表情を歪める。
ちょっと待て……
お前ら兄弟みんな目ん玉腐ってんじゃねぇか?
「お前ン家に居候する前に、どうしてもお前がどんな女なのか気になって一度見に行ったんだ。そしたら庭に一本すっげーきれいに咲いた桜の木があってさ。
同じ名前を持つ女も、こんなにきれいなのだろうかと思って横たわってたわけ」
「あ!あのときの……!!」
あたしあのとき死体が転がってるのかと思って思わずマサを攻めちゃったじゃねぇか!!
「そ。あのときの♪そしたらお前死体だって騒ぎ始めてこっちはびっくりしたぜ。慌ててトンズラこいたものの、何で間違えるかなぁって可笑しくて!!」
そのときのことを思い出したのか、戒はケラケラと笑った。
こっちはどう始末するか、短い間に必死に考えてたってのに!!こいつぁ……
「第一印象、おもろい女」
戒は指を立てると、あたしの鼻先をつんと弾いた。