。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。

へ!!!?


この声は―――


「琢磨さん、残念だけど朔羅さんは僕と結婚するんだよ」


いつの間にか戒が…いやもといメガネが白いタキシードを着て姿を現した。


う゛!メガネ!!


何て白いタキシードが似合うんだ!!お前キラキラしてっぞ。


って、見惚れてる場合じゃない!!


「ちょ…何言って!!あたしは叔父貴と結婚するんだよ!」


あたしは怒鳴った。


「知らなかったの?日本の法律では三親等内の血族での婚姻は認められてないんだよ」


メガネが悪意の感じられないにこにこ笑いを浮かべた。


「さんしんとう……?」


メガネのふわふわした笑みが消え去り、口元が意地悪く歪んだ。


「そ。叔父と姪はその関係に当たるわけや」


低いくすぐるような関西弁。


虎間!!?


いつの間にかメガネの白いタキシードは黒い燕尾服に変わっていた。


「か、戒!!!」


あたしは驚いて戒を指差した。






「そゆうわけで♪朔羅は俺と結婚するんで、悪いな♪琢磨サン♪」





戒はご機嫌に言うと、叔父貴ににやりと笑いかけあたしの肩を抱いた。


「さく……」






「ちょっと待て―――!!!」



また叫び声が聞こえて、あたしは声のする方へ顔を向けた。



今度は誰!!?




「朔羅は俺と結婚するんだ!!!」





あたしはクラリと眩暈を覚えた。



何でお前がここにいるんだよ!!




千里―――!!!





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