。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
「話したいことがあるんだ。ちょっとついてきて」
あたしは二人にそう言うと、茶の間から出て廊下を案内した。
戒のことは……
ちゃんと話そう。
せっかく親友だと言ってくれたのに、戒と付き合うなんて知ったらリコに今度こそ軽蔑されるかもしれない。
だけど親友だからこそ、隠したくなかった。
あたしは戒の部屋の前に行くと、襖を軽く叩いた。
「―――戒、あたし。今ちょっと時間いい?」
遠慮がちに声を掛けると、
「おー、空いてるぜ?」と中からのんびりした返事が返ってきた。
「戒って……龍崎くん?」
リコが目をぱちぱちさせている。
「何であいつがここに居るンだよ!!」
と千里は早くも戦闘態勢。
気が重いけど……話さなきゃならない。
あたしは思い切って襖を開けた。