。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
あたしはここに至るまでの話をとつとつと話し出した。
戒が叔父貴の養子になった理由。
もちろん叔父貴が極道会のトップであることも。
関西白虎会との盃の件、それから……
「「こ、婚約者~!!!」」
話も終盤になると二人は声を揃えて目を開いた。
「しー!!!野郎どもにはまだ内緒なんだから!」
あたしが慌てて唇に指をやると、二人も同じように慌てて口を噤んだ。
「………でも…関西と手を組むためにお前がこいつと結婚しなきゃならないなんて…そんなのひどすぎるぜ」
千里が胡坐をかいた膝の上で拳をぎゅっと握った。
………酷い…っちゃ、まぁ酷い話だよなぁ。
結局叔父貴はあたしの意志を無視して話を勝手に進めたわけだから。
でも……
「叔父さまが朔羅に一言も相談せず勝手に話を進めたのはきっと深いわけがあるのよ。だって朔羅から聞く叔父さまの話では、そんな風な自分勝手な人とは思えないもん」
とリコが俯きながら呟いた。
リコ……あたしもそう思いたい……
「…………」
隣で戒は黙ったまま腕を組んでいた。
少しばかり表情が険しい。
こいつは……他に何か知っているのだろうか。
でも知ってたらあたしに教えてくれるはず。
そう思いたいよ。