。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
「……で、どうするの朔羅は…」
リコが遠慮がちに顔を上げてあたしと戒を交互に見比べた。
とうとう本題だ。
あたしはごくりと喉を鳴らすと、リコをまっすぐに見据えた。
「あたしたち、とりあえず付き合うことにした」
「つ、付き合うだとぉ!!」
千里が机を叩いて、立ち上がった。
「千里、落ち着きなよ」
意外にも冷静なリコの声。
「リコはいいのかよ!龍崎が朔羅と付き合うんだぞ!?」
千里が立ったままリコを睨む。
リコは千里を見ずに、まっすぐあたしを見返してきた。
ぎゅっと心臓が縮まる思いをする。
ドキンドキン…と心臓が早まって、あたしはそっと胸に手を当てた。
ふいに反対の手の上に、温かい感触が降りてきた。
机の下に視線をやると、戒の手があたしの手に重なっていた。
戒―――……
大丈夫。俺がついてる。独りじゃない。
そう言われてる気がして、不覚にも泣き出しそうになった。