。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
「……朔羅は、叔父さまの命令だから付き合うことにしたの?」
リコの質問はあたしの想像してるものとちょっと違った。
「…………え?」
「組の為とか、叔父さまの為とか、そんな風に思って付き合うことにしたの?」
あたしはぶんぶんと顔を横に振った。
戒の手に優しく力が込められて、あたしの手をぎゅっと握る。
そうだね。
あたしは独りじゃないね。
「組の為とか叔父貴のためとかじゃない。あたしはあたしの意志でこいつと付き合うことにした。
まだ好きとか分からないけど、こいつはあたしのすべてを受け入れてくれる。
いつだってあたしを護ってくれる。
あたしを
誰の代わりでもない、たった一人の女として見てくれる。
あたしが今、こいつを必要としてるから
だから付き合うことにした」
あたしは二人から目を逸らさずに一言一句正直な気持ちを込めて伝えた。
あたしの言葉が伝わらなくてもいい。
あたしの声が届かなくてもいい。
だけど
あたしの本当の気持ち―――二人には知ってもらいたい。