。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
千里はあたしの言葉を聞いてちょっと悲しそうに顔を伏せた。
リコは―――まっすぐにあたしを見たまま、しばらく無言だった。
「リコ……ごめんね。あんたの気持ち知ってたのに、あたしあんたを裏切った……
ホントにごめん……」
どんなに詫びても足りないだろう。
どんなに請うても許してもらえないだろう。
あたしはぎゅっと戒の手を握り返した。
「…そんなの、謝ることないよ」
リコはちょっと笑って、明るく言った。
え―――?
「まぁ龍崎くんのこといいな~って思ってたのは事実だけど、正直昨日ので冷めちゃった。何て言うの?あたしは優しくて優等生的な龍崎くんが好きだったわけで。本当の龍崎くんちょっと怖いもん。
あたしヤクザの彼なんて絶対無理!
それにあたしのは恋とかじゃなくて、かっこいいな♪って程度の憧れ的なもんだよ」
リコはあたしが拍子抜けするぐらいカラカラと笑った。
戒があたしを見てちょっと勝ち誇ったように唇を歪めた。
ほら。俺が言ったとおりだろ?
って言われてる気がした。
おっしゃる通りでございました。
まぁあたしはこうゆう男見慣れてるから平気だけど、リコにとっちゃ恐ろしい以外なにもんでもないよな。
良かった…
「良くなーーーーーーい!!!!」
千里の声が和やかなムードをぶち破った。