。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
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「朔羅(サクラ)~♪」
桜並木の下をのんびり歩いていると、校舎の方から親友の川上 理子(カワカミ リコ)が手を振りながら走ってきた。
「朔羅おは♪」
「おはよ~リコ」
あたしは満面の笑みで答えた。
「朔羅クラス分け見た?あたしたち一緒だよぉ」
リコが嬉しそうに飛び跳ねて、あたしに抱きついてきた。
「ホント?うれし~」
さっきの勢いはどこへやら。あたしはあの勢いをしまいこんでいつもの笑顔で答えた。
あたしの本性を知ってる人間はごく僅か。
たとえ親友だろうと
知られちゃなれねぇ。
「朔羅おはよ~♪俺たち同じクラスだよ」
リコに乗じて、あたしに抱きついてきたのは、
去年も同じクラスの一ノ瀬 千里(イチノセ センリ)♂だった。