。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
鞄を脇に抱え、キモ金髪野郎がにこにこ突っ立ていた。
ゲ
キモ金髪野郎!こいつまだ生きていやがったか。
って当たり前だけどね。
昨日は学校を休んだってリコから聞いていたから、もうこのまま学校に来ないかと思ってたのに。
しかもあたしたちの正体を知ったって言うのに、何で話しかけてくるんだ?
また何かよからぬこと企んでるのか?
そうは問屋が卸さないぜ!(←合ってる?)
「何かごようですか?」
嫌味たっぷりであたしはキモ金髪を睨み上げた。
「ま、まぁまぁそんな怖い顔しないでくださいよぉ」と妙に低姿勢なところがさらにキモい。
この間までさんざんあたしたちに嫌がらせしてきたってのに。
この期に及んで何か企んでる……?
ようには見えなかった。
「行こうぜ」
戒が興味なさそうに歩き出す。
「ま、待ってくださいよ!兄貴と姐さん!!」
あ、兄貴―――!!姐さん―――!!!!
気持ち悪いのを通り越して、異世界の言葉を聞いたようだ。
あたしたちは揃ってぴたりと足を止めた。
キモ金髪野郎が走ってきて、戒を覗き込む。
「何だよ。やろうってのか?ぁあ゛?」
戒はいきなりマジモードでガンたれた。もちろん周りの生徒たちに気付かれない程度だけど。
朝だから不機嫌さに拍車がかかっている。
ぅうわ!機嫌悪そう…
これにはさすがにキモ金髪野郎も頬を引きつらせ、ビビッている。
それでも気丈に唇を結ぶと、
「兄貴!!俺、兄貴と姐さんに惚れたっす!!どうか、俺をお二人の舎弟にしてください―――!!!」
変化……
ありすぎだろーーーー!!!