。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。

鞄を脇に抱え、キモ金髪野郎がにこにこ突っ立ていた。





キモ金髪野郎!こいつまだ生きていやがったか。


って当たり前だけどね。


昨日は学校を休んだってリコから聞いていたから、もうこのまま学校に来ないかと思ってたのに。


しかもあたしたちの正体を知ったって言うのに、何で話しかけてくるんだ?


また何かよからぬこと企んでるのか?


そうは問屋が卸さないぜ!(←合ってる?)


「何かごようですか?」


嫌味たっぷりであたしはキモ金髪を睨み上げた。


「ま、まぁまぁそんな怖い顔しないでくださいよぉ」と妙に低姿勢なところがさらにキモい。


この間までさんざんあたしたちに嫌がらせしてきたってのに。


この期に及んで何か企んでる……?


ようには見えなかった。



「行こうぜ」


戒が興味なさそうに歩き出す。


「ま、待ってくださいよ!兄貴と姐さん!!」


あ、兄貴―――!!姐さん―――!!!!


気持ち悪いのを通り越して、異世界の言葉を聞いたようだ。


あたしたちは揃ってぴたりと足を止めた。


キモ金髪野郎が走ってきて、戒を覗き込む。


「何だよ。やろうってのか?ぁあ゛?」


戒はいきなりマジモードでガンたれた。もちろん周りの生徒たちに気付かれない程度だけど。


朝だから不機嫌さに拍車がかかっている。


ぅうわ!機嫌悪そう…


これにはさすがにキモ金髪野郎も頬を引きつらせ、ビビッている。


それでも気丈に唇を結ぶと、





「兄貴!!俺、兄貴と姐さんに惚れたっす!!どうか、俺をお二人の舎弟にしてください―――!!!」





変化……






ありすぎだろーーーー!!!










< 404 / 558 >

この作品をシェア

pagetop