。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
離れていこうとする俺の手を、朔羅がぎゅっと握り返してきた。
そのときに気付いた。
指輪……してくれてるんだ……
何か……
すっげー嬉しいかも。
「……関係あるよ。
だってあたしがこいつと付き合ってるから」
真っ直ぐに、まるで睨むようにメガネ野郎を見据えながら、朔羅は堂々と言ってのけた。
「…え?マジで…龍崎さんと、龍崎が……?」
メガネ野郎は目を開いて、俺と朔羅を見比べてる。
「ほ、ホントなのかよ!」
そう言って割り込んできたのは、メガネ野郎の近くに居たクラスの男。
何かチャラそうな茶髪野郎だ。
こいつも朔羅のこと狙ってたンだよな……
「マジかって聞いてるんだよ!龍崎!!」
「ホントに…?龍崎くん」
今度はさっき輪になっていていた女子の一人。
俺はぐるりと辺りを見渡した。
いつの間にか一部を除いてほとんどのクラスメイトが俺たちを注目している。
俺は朔羅の手をぐいと引いて、こいつを強引に立たせた。
そのまま後ろから腕の中に抱くと、
「そういうこと♪僕たち付き合ってるんだ」
俺はにっこり笑って宣言した。