。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
キモ金髪野郎は戒を見ると目をキラキラ。
「兄貴~」なんて言って抱きついている。
「俺に触るんじゃねぇ!」戒は大きな声じゃなかったけど、目が据わってたし本気で嫌そうだ。
戒はキモ金髪野郎を引き剥がすと、あたしをじっと見てきた。
「あ、戒!これっ!!キモ金髪野郎に貰ったんだ☆今日はこれやろうよ♪」
あたしはジャーン♪と言ってプリントを開いた。
「……ああ、うん」と戒はどこか歯切れの悪い返事。
「あ!過去問!!いいな!俺にもコピらせて♪」
と戒のすぐ後ろで千里が顔を覗かせた。
何だ…千里も居たのか。
「いいよ。んじゃ、近くのコンビニでも行こうぜ」
あたしはにこにこ顔で頷いて、千里を引っ張った。
「朔羅」
歩き出したあたしの背中に、良く透る声の戒が声を掛けてきた。
あたしは無言で振り返る。
戒はあたしと目が合うと、複雑に表情を歪めた。
「……いや。何でもない。引き止めてわりぃ」
何だ…アイツ。
「行こうぜ」
千里があたしを急かす。
「あ、うん」
頷いて、あたしは廊下を走り出した。