。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。


戒はおもむろにペンを置くと、一瞬だけ顔を伏せ、それから顎を引いてあたしを真正面から見据えてきた。


え……何……


ドキリ、としてあたしは目をまばたいた。




「いや。ここまで来て言うのも何だけど、悪かったな……」




「は?何が??」


いきなり謝れるとは思わなかったから、あたしの方がびっくり。


「いや…留年逃れるためとは言え、お前にはかなり無理させたから…」


しおらしくうな垂れて、目を伏せる戒。


「あ~…いや。まぁ厳しかったけど、その分あたしってやれば出来るじゃん!みたいなことが分かって良かったし。


お前がついててくれなかったら、留年確実だったし……


あたしはあたしであんたに感謝してるんだ」


あたしは戒を見て笑った。


ホントのことだよ。


「それに。お前だって自分の時間犠牲にしてまであたしに付き合ってくれたじゃん」


厳しいけど、こいつはこいつなりにあたしのこと考えててくれたわけだし。



リコは毎日応援してくれたし。


キモ金髪野郎も協力してくれたし…


あたしは良い人間に恵まれたな~



「今日一ノ瀬に言われてさ」


へ?千里………?









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