。・*・。。*・Cherry Blossom・*・。。*・。
金色の二匹の龍が両脇の取っ手になっていた。
伝説の……双龍―――
あたしはその両の取っ手にそっと触れた。ひんやりと金属のリアルな冷たい感触を感じる。でもすぐに開けることをは躊躇われた。
不安に思い振り返ると、戒、キョウスケ、鴇田、姐さんがそれぞれ腕を組んで、あたしに微笑みかけている。
「開けてみな」
何故かみんなにそう促されてる気がして、あたしはこくんと一つ頷いた。
金色の龍に手をかけたとき、ふっと思った。
あたしが振り返ったとき、
叔父貴の姿はなかった―――
なんで…?
だけどその疑問は扉を開けた瞬間、あたしの中からきれいに吹き飛んだ。
疑問の欠片もないぐらいに。
扉を開けると―――
そこは幻想的な一面ピンク―――桜の庭だった。